こんにちは、現役公務員の母、コム母です。
この記事では、現役公務員に聞いた人文科学の重要度と対策方法を解説しています。
人文科学は、教養試験の得点を安定させるために重要な役割を果たします。
この記事を読んで、人文科学の効率のいい勉強方法を身に付けて、しっかりとした教養試験対策を行いましょう!
さ、暗記しまくるわよ!
次の記事では、教養試験全般の対策方法を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください▽
人文科学ってどんな科目?
人文科学と聞くと、何の科目を指しているのかわからなくなりますが、
- 日本史
- 世界史
- 地理
- 思想
- 文芸・文化
という、いわゆる中学校の「社会」で勉強したような内容が出題されます。
もっとわかりやすい名前にすればいいのに
公務員は漢字並べたがる人たちなのさ(自虐)
どの教科も、なんとなくどんな勉強をするか想像できるとは思いますが、基本は暗記科目です。
大学受験で選択した科目に関しては、基本的にほぼ対策なしで得点できるので、対策の中心はそれ以外の自分がこれまで勉強してこなかった科目が中心になります。
人文科学の重要度を確認しよう!

人文科学を含む一般知識分野の出題数は、正直そこまで多いとは言えません。
しかし、数的処理が安定しない分、一般知識分野を安定して得点できるかどうかで一次試験を安定して突破できるかどうかが決まります。
その意味で、人文科学を丸ごと捨てるという選択肢は取らない方が無難だと言えます。
ここからは、実際の出題数と難易度を確認していきましょう。
人文科学の出題数を確認する!
まず人文科学の出題数を具体的に確認していきましょう。
試験ごとに出題数をまとめた結果がこちら▽

大体1割くらいかしら
勉強のコスパはいい方じゃないよ
一般知識全体(人文科学・自然科学・社会科学・時事)で、教養試験全体の4割程度占めているので、どの科目も大体1割程度の出題だと思ってもらえれば大丈夫です。
もっと細かな世界史や日本史など教科レベルで言えば、2~3%程度の出題なので、公務員試験界隈で捨て科目の話が付きまとうのはある意味当然と言えます。
しかし、数的処理は得点が安定せず、多くの受験生を悩ませる強敵です。
この一般知識分野の4割をいかに落とさないかで、数的処理のときに楽できる側面もあるので、安易に捨て科目を作りすぎない方が無難です。
人文科学の難易度を知る!
人文科学は、ほとんど暗記科目です。
つまり、出題された問題を知っているかどうかで、得点できるかどうかが決まります。
よって、難易度に関しては自分がどこまで対策して、どこまで暗記できたかにかかっています。
しっかり対策ができていれば、手も足も出ないような問題は人文科学では出題されません。
その意味で、対策範囲を広げれば広げるほど、安定する可能性も高まると言えます。
どれだけ暗記したかで決まるのね
暗記した分だけ難易度も下がるよ
人文科学の対策方法と出題内容を見てみよう!
人文科学は、先ほども確認したように基本的には暗記科目です。
知っているかどうかで得点できるかが決まる以上、時間があるなら、できる限り広範囲を勉強した方が良いです。
手を出しすぎると時間がなくなっちゃうんじゃない?
それなら勉強内容を絞るしかないかな
もし時間がない場合は、ある程度勉強内容を絞っていく必要があります。
その場合、世界史や日本史など教科単位で捨ててしまうと、毎回失点するリスクを負ってしまいます。
勉強する範囲を絞る場合は、
- 教科単位では捨てず、テーマの中を部分的に捨てる!
- 頻出テーマを中心に勉強する!
- 難易度が低い分野を中心に勉強する!
ことを意識しながら勉強する範囲を精査しましょう!
ただし、
- 「文芸・文化」に関しては、ほぼ東京都でしか出題されないので、同日に特別区を受ける場合などは対策不要。
- 「思想」は国家公務員試験でしか出題されない点に注意!(内容自体は結構簡単なので時間があるなら勉強しておく方が良い)
ということは注意しておきましょう。
ここからは出題内容を具体的に確認していくわよ!
「日本史」の出題例と頻出テーマを確認する!
日本史は、SPIだけで採用する一部の採用試験を除き、ほとんどの公務員試験で出題されます。
実際の試験問題も確認しておきましょう▽

結構細かい内容を聞かれるのね
頻出テーマは少し深堀した方がいいよ
日本史は、特に近現代史を中心に出題されます。
もっと具体的にいうと、
- 江戸時代
- 明治時代
- 大正時代
- 昭和時代(第二次世界大戦後まで)
の江戸時代以降が頻出テーマとして出題されます。
まずは江戸時代以降を中心に勉強をして、ある程度暗記出来たら勉強する範囲を広げていきましょう。
頻出テーマばかり勉強していると、古い時代のことばかり出題されて手が出なかったということも考えられるので、勉強範囲についてはバランスが重要です。
時代関係なくテーマで出題されることもあるからね!
「世界史」の出題例と頻出テーマを確認する!
世界史も日本史と同様に、ほとんどの試験種で出題される重要な教科です。
実際の問題も確認しておきましょう▽

いろんな国が出てきてるわね
時代ごとの国の動向を勉強する必要があるね
世界史も日本史同様、近代史以降が出題されやすいです。
具体的には、
- 19世紀以降の各国の動向
- 第1次世界大戦時の各国の動向
- 第2次世界大戦時の各国の動向
がよく出題されます。
まずは19世紀以降を中心に勉強をして、ある程度暗記出来たら勉強する範囲を広げていきましょう。
頻出テーマばかり勉強していると、古い時代のことばかり出題されて手が出なかったということは世界史でも考えられるので、勉強のバランスが重要です。
中国史なんかも結構でるから要注意だよ
「地理」の出題例と出題テーマを確認する!
地理も、日本史・世界史同様に、教養試験が出題される試験種では必ず出題があります。
地理は、地学など他の教科の知識があると理解したり、覚えやすい性質があるので、他の人文科学教科とは少し毛色が異なる科目です。
ただ、あった方がいいくらいのレベル感で、実際には暗記だけでも十分対策することは可能です。
実際の問題はこちらです▽

歴史的な内容とか時事的な内容にも見えるわね
背景を知ってると解きやすいかもね
地理の出題範囲はある程度決まっています。
具体的には、
- 地形に関する問題(気候や土壌)
- 産業に関する問題(農業や工業、生産額など)
- 各地域に関する問題(アメリカやヨーロッパ単位)
などです。
ただ、1つのテーマがなかなかに膨大なので、単純な暗記だけではなかなか攻略するのが難しいです。
この対策として、地図に内容をまとめていく作業をすることをおすすめします。
作業する際には、生産額1位や特徴的なキーワードを意識して書き込んでいきましょう。
イメージをつくることが重要だよ!
「思想」の出題例と出題テーマを確認する!
思想は、有名な哲学者の主張している考え(思想)をひたすら覚えていく暗記科目です。
国家公務員試験と特別区を中心に出題され、地方上級や市役所試験では出題がないことも多いです。
実際の問題も確認しておきましょう▽

聞いたことある人たちが多いね
有名な人の思想内容が勉強できるから、結構面白いテーマだよ
出題内容としては、
- 西洋哲学
- 東洋哲学
が同じくらいの割合で出題されます。
例題のような有名な哲学者は出題数も結構多いので、興味がある分野を中心に勉強するのは頭にも入りやすくておすすめです。
出題内容がある程度決まっており、突飛な問題が出題されない分、得点も安定しやすい科目なので、受験先で出題されるなら勉強しておいた方が良い教科です。
「文芸・文化」は捨ててしまってもいい
文芸・文化は、絵画や音楽などの芸術作品の作者と作品名などを中心に出題される科目です。
実際の出題内容はこちら▽

この文芸・文化は、公務員試験では出題される頻度が非常に少ないことが特徴で、東京都や国立大学法人くらいでしか出題がありません。
このブログでは基本的に教科ごと捨てるのはおすすめしていませんが、文芸・文化に関しては教科ごと捨ててしまって構いません。
ちなみに、息コムは対策したの?
出題数を知ってから、全く対策しなくなったよ
実際に出題がある東京都や国立大学法人でも、数的処理や専門試験(東京都の場合のみ)の対策の方がよっぽど重要なので、文芸・文化を対策する時間があれば、その時間を他の強化に回すようにしましょう。
人文科学で暗記ができないときの対処方法
暗記する量が多くて大変ね…
そこは暗記できるよう工夫するしかないかな
その方法、悩める後輩たちに教えてあげなさい!
ということで、ここからはどうしても人文科学が暗記できないときの対処方法を解説します。
【方法①】ストーリーや内容を自分で整理する!
公務員予備校や、市販テキストをつかって勉強していると、どうしても受け身的に勉強しがちです。
そういう勉強スタイルが悪いわけではないですが、手を動かさずに暗記ばかりしていると頭に一向に入ってこないということは誰でもあることではないでしょうか。
そんなときは、公務員予備校や市販テキストの内容を、自分で整理し直してみましょう。
たとえば、
- 日本史や世界史であれば、登場人物やキーワードを中心に図示しながらストーリーを整理する。
- 地理であれば、地図を用意して試験で問われる内容をひたすらまとめておく。
といったようにまとめていきます。
ここで注意しないといけないのは、整理する内容はあくまで自分がどうしても覚えられない内容だけに限定することです。
というのも、
- すべてをまとめようとすると、まとめる内容が多すぎて一向に勉強が進まなくなる…
- いかに綺麗にまとめるかなど、理解や暗記に直結しないことに力を使ってしまいかねない…
という弊害があるからです。
整理しなおすときは、必要最小限の範囲で行うようにしておきましょう!
この方が、試験本番も復習範囲が狭くて済むよ
【方法②】オリジナルの語呂合わせをつくる!
原始的ではありますが、自分オリジナルの語呂合わせを作ることも有効です。
これは特に、
- 日本史
- 世界史
- 思想
で威力を発揮します。
息コムはどんなの作ったの?
デカルトの演繹法と間違えないように、
「昨日、ベーコン食べた(F.ベーコン・帰納法)」とか
これも注意点ですが、
- あくまで正攻法の勉強をした上で、補助的に語呂合わせを使う!
- 語呂を作る時間の方が長くならないように注意する!
ということをしておかないと、国家公務員試験を中心に、しっかり理解しておかないと解けない問題に足元を救われてしまうので、本当に困ったときだけ使うようにしておきましょう。
人文科学の対策方法まとめ!
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
この記事をまとめると、
- 人文科学を含む一般知識分野を勉強することで、教養試験の点数は安定する!
- 教科ごと捨てて良いのは「文芸・文化」だけ!
- 国家公務員試験を受験するなら、「思想」は勉強する!
- 勉強範囲を絞るなら、教科ごとはNG
- 頻出テーマを中心に勉強する!
- 暗記で困ったら、再整理か語呂合わせ!
です。
人文科学は暗記量が多く、投げ出したくなる科目ですが、数的処理の得点が安定しない以上、切っても切り切れない科目です。
なるべく早い段階から頻出テーマを把握し、戦略的な勉強を行っていきましょう!
めげずに頑張りましょうね!
このブログでは、現役公務員に聞いた公務員のなり方について発信しています。
教養試験対策の全体像を把握したいなら、こちらの記事がおすすめです▽
