こんにちは。現役公務員の母、コム母です。
この記事では、自然科学の重要性と対策方法を解説しています。
結論から言うと、理系科目だからと言って自然科学を捨ててしまうのはもったいないです。
現役公務員に聞いた自然科学の対策方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自然科学も攻略しちゃうわよ~!
次の記事では、教養試験全般の対策方法を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください▽
自然科学ってどんな科目?
自然科学と聞くと、何の科目を指しているのかわかりにくいかもしれませんが、
- 数学
- 物理
- 化学
- 生物
- 地学
など、いわゆる中学校の「理科」で勉強したような内容が出題されます。
数学…、物理…、化学…(ブルブル)。
理系科目だからって、そこまで恐れる必要はないよ
いずれも理系科目ということで、文系出身者が多い行政職試験では敬遠されがちですが、内容的にはそこまで難しいというわけではなく、比較的優しいものも多いです。
計算問題なども一部出ますが、公式を知っていれば一発で解けてしまうようなボーナス問題なども実は結構出題されているので、文系出身者であっても自然科学に取り組まないのは少しもったいないと言えます。
自然科学の重要度を確認しよう!

自然科学を含む一般知識分野の出題数は、正直そこまで多いとは言えません。
しかし、教養試験で数的処理が安定して得点できない以上、自然科学を含む一般知識分野をいかに得点源にできるかで、一次試験を余裕をもって突破できるかどうかが決まります。
特に、自然科学と数的処理とを比べると、暗記で何とかできる部分がある自然科学の方が難易度は低いです。
ここからは、自然科学の実際の出題数と難易度を確認していきましょう。
自然科学の出題数を確認しよう!
まず自然科学の出題数を具体的に確認していきましょう。
試験ごとに出題数をまとめた結果がこちら▽

試験によって微妙にバラついてるわね
地方の方が若干比率が高めかな
自然科学の出題数はおおむね1割程度で、決して勉強のコスパが良いとは言えません。
多くの受験生が、勉強したことのない理系科目を捨てたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、先ほども解説したように一般知識分野の得点源を増やすことで、安定しない数的処理で少し楽ができる側面があるのも事実です。
そのように考えると、特に出題比率の高い「物理・化学・生物」くらいは対策している方が無難です。
- 市役所試験で「Logical-Ⅰ」を採用している試験種に関しては、自然科学の出題がまったくありません。(代わりに、数的処理の出題数が他の試験よりも多い)
- 自然科学の文字がないなど、受験案内である程度見分けることができるので受験先が市役所の場合はよく確認しましょう。
自然科学の難易度を知る!
自然科学の難易度は、意外と低いです。
文系出身者が特に苦手な計算問題も、結局のところ覚えてきた公式に当てはめるだけだったりするので、そこまで難しいものでもありません。
また、化学・生物・地学に関してはほとんど暗記問題で、計算は基本的に出題されません。
このように整理すると、自然科学は敬遠されているだけで実際はほとんど暗記科目であることがわかります。
暗記科目である以上、覚えれば覚えるほど難易度は下がっていきます。
ガンガン計算させられるのかと思ってたわ
文系出身者が多いから配慮されてるのかもね
自然科学の対策方法と出題内容を見てみよう!
さきほど確認したように、自然科学のメインは実は暗記科目です。
暗記すればするほど得点も安定しやすくなるので、時間があるのであれば、できる限り広範囲に勉強した方が良いです。
初めて勉強する科目だし、全部やるのは大変じゃない?
だったら勉強内容を絞るしかないかな
もし時間がない場合は、勉強内容を絞るほかありません。
ただ、物理や化学など教科ごと捨ててしまうと、毎回その教科を失点しまうことになります。
もし勉強範囲を絞りたいなら、
- 各科目の頻出テーマに絞って勉強する!
- 難易度の低い問題(公式暗記すれば解けるなど)は解けるようにする!
など、他の受験生が得点できる部分で差をつけられないよう意識する必要があります。
ただし、
- 「数学」に関しては、出題数が少ないうえに、計算メインでハードルが高いので教科ごと捨ててしまってOK!
- 「地学」に関しては、化学・生物などに比べると出題数が他より若干少ないので余裕があれば対策する!
としてしまっても構いません。
ただ、勉強範囲を絞れば絞るほど、合格できるかどうかに運の要素が増えていくので、確実に合格したいなら対策する守備範囲は当然広くとった方が良いです。
ここからが実際の問題を確認していくわよ!
「数学」は教科ごと捨ててしまっても良い。
数学は、地方上級や市役所試験などの地方公務員試験で出題されることが多いです。
国家公務員試験では、国家一般職が国家Ⅱ種だったときには出題がありましたが、国家一般職試験に切り替わるタイミングで出題がなくなりました。
実際の問題はこちら▽

- 数学は公開されている問題がなかったので、旧国家Ⅱ種試験のものを掲載しています。
- ここ数年は出題がないので、その点は勘違いしないようにしてください。
上の問題だったら何とか解けそうかも…?
出題によっては結構ややこしいのもあるよ
数学は他の4教科と比べて、明らかに出題数が少ないです。
その上、
- 公式に当てはめて一発で解けるような問題は少ない。
- 限られた時間のなかで正確な計算をするのは難しい
- 数的処理の方がまだ得点しやすいので、そちらに時間を使った方が良い。
と対策する時間に対して、得られるメリットがかなり乏しいです。
実際の試験では高確率で1失点してしまいますが、そもそも出題数が極めて少なく、他の科目で十分取り返せますので、数学に関しては思い切って教科ごと捨ててしまいましょう。
他の勉強を優先しよう!
「物理」の出題例と頻出テーマを確認する!
物理に関しては、教養試験が出題される試験で必ずと言っていいほど出題される問題です。
実際の出題はこちら▽

難しそう…
これ実は公式知ってれば解ける問題です
物理の出題内容は、
- 力学
- 音
- 電気
などが中心です。
物理に関しては、残念ながら、結構な割合で計算が求められます。
難しい問題までできるようになるのはさすがにコスパが悪すぎるので、計算に関しては公式に当てはめれば解けるような問題くらいは対策しておくと良いです。
特に時間がない場合は、公式の意味や現象に関する文章題も出題されるので、そのような問題だけでも解けるようになっておくと失点リスクを減らせます。
中学理科でやったような内容も出題されるよ
「化学」の出題例と頻出テーマを確認する!
化学は物理同様、教養試験が出題される試験で必ずと言っていいほど出題される問題です。
実際の出題内容はこちら▽

物理よりは解けそう!
暗記したら解けちゃうことが多いからね
自然科学の中でも、化学は暗記で解ける内容が多いので、絶対に対策すべき科目です。
出題内容としては、
- 原子の性質(イオンや化学反応)
- 無機化合物(金属、非金属などの物質の性質)
- 有機化合物(繊維やプラスチックなど製品関係)
に関する問題が頻出です。
自然科学の中で、化学は是非とも得点しておきたい科目なので、頻出テーマを中心に対策を固めるようにしましょう。
「生物」の出題例と頻出テーマを確認する!
生物に関しても、教養試験が出題される試験で必ずと言っていいほど出題される問題です。
実際の出題例を確認しておきましょう▽

一番しっくりくるわね
文系出身者には一番馴染み深い科目だしね
生物に関しても、化学同様、暗記で対策できてしまう科目です。
出題内容としては、
- 細胞(細胞小器官、細胞分裂など)
- 代謝(同化や異化など)
- 遺伝
- 人体に関する問題
などが頻出です。
大学受験のときに対策していた人にとってはそこまで対策は必要ありませんが、そうでない場合は周りの受験生と差がついてしまうので、しっかりと対策をして得点できるようにしましょう。
「地学」の出題例と頻出テーマを確認する!
地学に関しては、数学よりは出題されますが、物理・化学・生物と比べると出題頻度は下がります。
とは言え、出題傾向として国家公務員試験であまり出題がないだけで、地方公務員試験の場合は、化学や生物と同程度出題されますので、対策は必要です。
実際の出題例はこちら▽

結構壮大な話題が出るのね…
気象や大地とか、もっと地学っぽい問題も出るよ
地学に関しても、化学や生物同様に暗記で対策できる問題ばかりです。
出題内容としては、
- 気象
- 地球の内部構造
- 宇宙
に関する問題が頻出テーマです。
気象や地球内部に関することは、人文科学の地理で役に立つ内容でもあるので、時間がない人もこの部分は対策しておくと良いです。
自然科学が暗記しにくいと感じたときの対処法
理系科目ってストーリーがないから覚えにくいのよね
本来は暗記科目じゃないからね
自然科学は理系科目だけあって、本来は知っているかどうかよりは内容を理解しているかどうかを問う科目です。
ですので、本来は理屈を理解できるように対策すべきですが、公務員試験の場合は、他にウェイトが高い科目がゴロゴロしているのでそこまでの時間はかけられません。
対策としては、いかに効率よくその内容を頭にインプットできるかが重要になってきます。
具体的には、
- テーマ別に表形式でまとめてしまう。
- 公式に関しては、意味まで理解しておく。
という方法がおすすめです。
【方法①】テーマ別に表形式でまとめる
自然科学分野は、特定のテーマを表形式でまとめられる内容が多いです。
例えば、化学で出題される「金属元素」の場合、
- 硬さ
- イオン化傾向
- 炎色反応の色
- 何に使われていることが多いか。
と性質でまとめられることに気づくはずです。
予備校や市販のテキスト、過去問などから自分なりに表形式でまとめ直していくことで、効率よく暗記することができます。
形式はどんなのでもいいの?
自分で手を動かすならなんでもいいよ
ただし、あくまでいろんな物質が登場するなど、表にするテーマは絞らないと時間をより多く消費してしまうので、特に自分が「ややこしいな」と感じたテーマに限定して作るようにしてください。
【方法②】公式に関しては意味まで理解する
公式に関しては、意味まで理解できるようにしておきましょう。
たとえば物理で出題されるドップラー効果で説明します。
ドップラー効果とは、救急車などが近づいてきたときに音が高く聞こえたり、低く聞こえるあの現象のことです。
ドップラー効果には次のような公式があります。

なんかややこしそうね
意味さえ分かれば簡単だよ
ドップラー効果は一見ややこしいですが、要は真ん中の四角囲い部分が大きくなると、本来発生している音よりも高く聞こえるよという意味です。

つまり、ドップラー効果の公式からは、
- 音源である救急車が近づいてくれば(vが増えると)、分母の値が小さくなって(「V-v」が小さくなるので)、振動数が大きくなる。
- 逆に、救急車が遠ざかれば(vがマイナスになると)、分母の値が大きくなって(「V-(-v)」→「V+v」になるので、)振動数が小さくなる。
ということが分かります。
このように、公式に関しては、公式から意味まで把握できるようになった方が対策的には良いです。
というのも、
- 簡単な公式の当てはめ問題に対応できるようになる!
- いろんなパターンの問題も、公式から正誤判断ができるようになる!
といったん公式の意味を把握するだけで、間違えにくくもなるし、正答できる範囲も増えるからです。
特に公務員予備校に通っている場合は、ここまで解説されていることが多いので、対策できていると周りと差をつけやすくなります。
予備校に通ってるなら、最大限利用していこうね!
自然科学の対策方法まとめ!
ということで、自然科学の対策方法については以上です。ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
この記事をまとめると、
- 理系科目だからと言って、自然科学を捨ててしまうのはもったいない!
- 計算が苦手な場合は、化学、生物、地学はほとんど暗記で対策できる科目を勉強する!
- 数学は教科ごと捨ててしまってもいい!
- 表形式や公式の意味まで理解できると、勉強効率が上がる!
でした。
敬遠されがちな自然科学ですが、数的処理に比べれば暗記で済む分、対策もしやすいです。
安易に捨て科目に設定するのではなく、できる範囲の対策は立てておきましょう!
食わず嫌いは損するわよ!
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教養試験対策の全体像を把握したいなら、こちらの記事がおすすめです▽
